2013年12月1日日曜日

山でお勉強

 
 みなさん、こんにちは!はる@です。ずいぶんとご無沙汰してしまいました。お元気でしたか?僕はというと、最近勉強しはじめた造園デザインにからめて、樹木や草花の勉強を集中的にしています。休日は植物図鑑を持って、都内の公園をうろうろしていることが多くなりました。これまで山の仕事をしていても、あまり植物には興味がなかったのだけれど、来年からは図鑑片手に山でも、樹木、花、きのこ、山菜とじっくり勉強したくなりました。いっちょ植物博士になってやろうかと。みただけではすぐに忘れてしまうので、枝をすこしいただいてきて、家に帰ってから押し葉にしてファイリングしています。押し葉というのは、押し花の葉っぱバージョンで、葉のついた枝をまずは新聞紙ではさんで重石をおき、しばらく放置しておき、よく乾燥したら、台紙に貼り付けて木の名前や学名、採取した場所や日時を書き入れます。  勉強をはじめて知ったのですが、なんの木か判断する際に一番役に立つのが葉っぱの形や大きさ、そして、葉っぱの配列なんです。なので、枝を一本もらってきて、ファイリングしておいて毎日眺めていれば、外で樹をみても、なんの樹かすぐわかるようになります、い、いやなるはずなんです(笑)そうそうこの週末は、植物の先生と一緒に高尾山にいって、いろいろ教えてもらいました。非常に奥の深い世界なので、勉強し始めるときりがないのですが、とても楽しい世界です。  今日の写真は、高天ヶ原温泉のカラマツの湯です。毎朝、温泉にはいりにいって、この樹をじっと眺めていると、ああ、こいつは、僕よりずっとまえからここにいて、僕が死んだ後もずっと立ち続けているんだろうなあ、なんってちょっとしみじみ考えてしまうんですよ。

2013年11月4日月曜日

久しぶりの訪問

 みなさん、お久しぶりです。はる@です。都内でもちらほらと木々が色づきつつありますね。これからは自転車でお散歩するのにいい季節です。写真は、10月初めに紅葉を目当てにいった南アルプスの鳳凰小屋、なんと二年間ぶりの訪問で楽しい時間を過ごせました。なーんにも変わっていなくって、あっという間に懐かしい日々にタイムスリップです。庭への入り口に飾ってあるのは、昨年、デザインを一新した鳳凰小屋の手ぬぐいで、とーっても素敵なデザインで、実際かなり売れているようです。右のは小屋の屋根の造形がそのまま山々の連なりに変化してゆくデザインで、素晴らしいのですが、極めつけはやはり左の赤いやつですね。エプロンをした細田のおやじさんと、小屋の名物のカレーライス、鉄瓶等、この小屋のキャラクター達が描かれています。首に巻いても、赤がポイントになってお洒落です。鳳凰に行ったらぜひお買い求めください。あ、でも今年は紅葉がすこし遅かったので、結局地蔵にも登らずに下山。まあ、お酒飲みにいったようなものでした。来年は久しぶりにGWにいけるといいな。   しかし、こうして見るとやはり鳳凰小屋は緑豊かです。やはり高天ヶ原などよりずっと南にあるので、広葉樹や草花の種類が豊富ですね。そういう私、最近庭造りにはまっておりまして、樹木や草花の本を片手に都内の公園や植物園などをうろうろしております。山小屋のおみやげってのも。定番の手ぬぐいやTシャツをはじめマグカップ等様々なアイテムがありますが、たいていは出入りの業者にデザインも丸投げなことが多く、とほほなデザインのものが多いのだけれど、せっかく作るんだったらもうちょっと手をかけていいものを作ればいいのにね。  

2013年10月16日水曜日

一日店番

 こんにちは! はる@です。10年に一度の大型台風っていうことで、だいぶびびっていましたけど、こちら東京中野区はたいした被害はなかったようです。わたくしといえば、この連休中に実家で家具を運んでいて、ちょっとひねった足が悪化。軽い捻挫だとはおもいますが、仕事しながら静養中で、とほほな感じです。
写真は9月の連休にお手伝いにいった太郎平小屋の売店で店番をしている時に窓から撮った小屋前のベンチと薬師岳。この日は快晴で生ビールが飛ぶように売れたせいもあって、売店もかなりの売上でした。こうして、店番しながら、通りすがりの登山客と話をするのも、小屋仕事の楽しみの一つです。意外とおれって、小売業とか向いてるのかもー、なんてね。
  売店で売れる飲み物といえば、だんとつ生&缶ビールなんですけど、ノンアルコール飲料系だと、コーラ/CCレモン/アクエリアス/アミノバイタルっていうところが売れ筋でしょうか。みなさん、登り切った後のコカコーラが結構お好きなようです。シュワーな感じが登山の達成感とかさなるのかも? あ、そうそう、高天ヶ原では、試しに今年から入れてみたポンジュースがあっという間に売り切れてたっけな。100%果汁系っていうのも盲点かもしれないw ここらへんの売店の品揃えはまだまだ一考の余地ありですね。もし、こんなものが山小屋の売店にあったら、絶対買う!ってものがありましたら、ぜひ教えてくださいね。

2013年10月6日日曜日

山での誕生日



 こんにちは! はる@です。前回は9月の連休に太郎平小屋にいく直前だったので、一ヶ月近く間が開いてしまいましたが、今年もまだまだアップ予定です。以前も三年前の高天ヶ原山荘で、ドイツ人のステファニーが作ったお誕生日ケーキの写真をのせましたけど、今回はなんと、マスターこと、太郎平小屋の五十嶋オーナーのお誕生日が最初の三連休開けの17日にあり、女性陣が頑張って作ってくれた、素敵なケーキの写真。近くでとれたブルーベリーと山いちごでジャムをつくって、味のベースに。マスターも大喜びでした。でも、マスターももう74なんですよね~ しかし、山小屋の文化を牽引してきた世代の方なので、いつまでも登ってきて、お話を聞かせていただきたいものです。

 でも、実は、この三日後の9/20は私の・・・回目の誕生日だったのですが、だれも気づくはずもなく・・・、屋根裏部屋で、ちびちびと一杯やっておりましたw  

2013年9月12日木曜日

さて、再度黒部へ



 さてさて、今年はこの9月の連休にもお手伝いにいってきます!今晩の夜行バスで富山へ。明日朝の夏山バスで折立登山口へ。今回は登山客が多いのか。夜行バスも夏山バスもキャンセル待ちでなんとかとれるような状態。高天ではなく、太郎平で、10日程度お手伝いになります。

 結構、大変そうな気がするんだなあ・・・

 ま、でも行ってきます!

2013年8月29日木曜日

高天原から戻りました!


 
 こんにちは!お久しぶりの、はる@です。今年も無事、高天原山荘から戻ってきました!先週には戻ってたんですが、ちょっと仕事でバタバタしていて、ご報告遅れてしまって、すいません。
 今年の最盛期の北アルプスの登山シーズンをざっと振り返ると、前半の7月は雨ばかりで、お客さんの出足が遅いこと遅いこと。やっと、8月上旬になって夏空になった感じで、前半はどこの小屋もお客さんの数は例年に比べて、だいぶ少なかったようです。8月上旬以降は晴天が続いたので、だいぶ盛り返ましたが、7月に来れなかった人達が、9月の連休にどっと押し寄せてくるかも? 連休も再度お手伝いに行くのですが、結構混雑するかもしれませんので、連休に行かれる予定の方は、予約数をチェックしてからいくとか、平日ねらいで行ったほうがいいかもしれません。あ、ここは、アルバイトのブログだから関係ないかw

 もう、4年前くらいになりますが、9月にシルバーウイークっていう、5連休の休みがあった年があって、その時は、な、なんと、このちっぽけな高天ヶ原山荘に連日150人ものお客様がおしかけ、布団一枚に二人どころか、一枚に3人状態だったそうです(山小屋の従業員がこんなこといっちゃなんですが、ツエルトでビバークしたほうがまだましですよね・・)。その晩は厨房にも布団引いて寝てもらったそうですから、その時のスタッフは大変だったろうなあ。まあ、どんなに大変でも、終わってしまえば、いい思い出なんですけどね。

 今日の写真は高天原山荘前の湿原の写真。ご覧のとおり、今年の黒部は十年に一度と言われる程のコバイケソウの当たり年で、湿原はこれも当たり年のニッコウキスゲとで、白と黄色の花々に埋め尽くされて、とても綺麗でした。コバイケソウで有名な黒部五郎もすごかったんだろうなあ。なんだか、コバイケソウの咲く年は梅雨が長引くような気がする。

 あ、そうそう今週末は南アルプスの鳳凰小屋にヤナギランを見に行く予定にしていたのですが、台風が直撃しそうな感じですね、うーん、どうしようか。なんだか鳳凰のブログチェックしたら、細田さんも毎年恒例の人間ドッグ入で下界におりてきているようだし、9月末の紅葉の時期に変更することにしよう。

#追伸

 「画伯!」こと、まどかさん、ご結婚おめでとう!高天で、メッセージ確かに受け取ってますよ~。山小屋での出会いって、意外と多いんだよね~。

2013年7月9日火曜日

それでは高天ヶ原に行ってきます!

 


 いや~~、毎日暑いですね!前に山の梅雨明けの話をしましたけど、今年は行く前から梅雨明けです・・・木曜晩の夜行バスで富山駅に行って、登山バスに乗り継ぎ、登山口の折立まで行って、12日に太郎平小屋着の予定です。海の日の連休明けに、高天ヶ原に移動になるのかな。
 

 今日の写真は、毎年小屋に行く前に作る毛鉤の今年バージョン。もう、この時期の源流は基本、蟻さんフライでOKなので、10個ほど巻いてみました。今回、蟻の胴体は、巻き巻きするのはやめて、特殊な接着剤で作ってみましたけど、浮き具合はどうかなあ? 浮力はあるので、使いやすいとは思うのだけれど、実践初投入なので、ちょっと心配、流れ具合とか、耐久性とかね。
 

 というわけで、7/17-8/18までと、9/14-9/22は高天原山荘に滞在しております。もし来られることがありましたら、一声おかけくださいませ。プチ、フライフィッシング講習くらいはできるかも?

 あと、8月最終週には鳳凰小屋に遊びに行く予定です。珍しいヤナギランが綺麗なので、ぜひ、お時間あれば見に来てください、他のどこでも、ヤナギランの群生は見られませんよ!
 

 ではでは、8月末の更新まで、しばしお別れです!

2013年6月13日木曜日

山小屋での怪我と病気



こんにちは、はる@です。気象庁の梅雨入り宣言は一週間早かったようで、どうも、昨日からが実際の梅雨入りのようですね。でも、都会の真ん中にいても、雨音がするだけで、なんとなく自然を感じることができるので、雨は嫌いではありません。昨日は、前から痛みのあった虫歯を直しに、数十年ぶりに歯医者へ行って来ました。小屋入りまでに、4回くらいは診てもらえるのかな。とりあえず山で痛くならないように応急処置をしてもらわないと。

 山では、特に男性は登山道整備の仕事なんかもあるので、ちょっとした怪我はつきものです。僕も、軽い捻挫や打撲はしょっちゅうです。木道ですべって、シーズンしょっぱなに肋骨にひびが入ったこともありましたし、サイズの合わない長靴を無理して履いていて、足の親指の爪をはがしてしまったり、雪かきに熱中しすぎて、腱鞘炎になったことも。極めつけは、ヘリの荷揚げで、はりきって30キロの米袋をえいや!っと担いで、歩きはじめた途端、つまずいて、ぐきっと足首が90度まがり、捻挫(笑)とか、まさに満身創痍なのですが、それでも仕事は待ってくれませんので、多少痛くとも、なんとかごまかしながら業務をこなすことになります。なので、みなさんくれぐれも怪我には注意してください。かなりブルー入りますw

 男性の外作業だけではなく、厨房でも火傷したり、包丁で指を切ったりと、危険は一杯です。このての怪我も、水仕事をしながらだと、化膿してしまったりして、なかなか治らなかったりするので、もし可能なら、念の為にお医者さんで抗生物質をもらって持って行くといいかもしれません。他にも、総合感冒薬くらいはあったほうがいいかなあ。どこの小屋も、薬箱くらいはありますが、たいした薬は置いてないですし、大きな小屋には大学の医学部の診療所のあるところもありますが、ハイシーズン以外は常に人がいるとは限らないので、あまり当てにもできないのが現状です。

*なんちゃって写真家のすすめ

 今日の写真は、僕が普段風景写真の撮影につかっているカメラ達です。どちらもニコン製で、同じような画角の手振れ補正つき広角ズームレンズをつけているのですが、こんなに大きさが違います。本体+レンズの重さも、大きいほうが約1500グラムで、小さいほうは約500グラムと3分の1の重さです。もちろん大きいほうがなにかと性能はいいのですが、昨年から夏の山小屋にはこの小さい方のカメラを持っていっています。最近は、風景というより、小屋でのあれこれを撮ることのほうが多く、常に持ち歩きできるくらいのカメラのほうが撮影機会も増えるからです・・・というのは実は半分言い訳で、だんだん重い荷物を背負うのがつらくなってきたからというのが本音です(笑)小さい方のカメラだと、替えレンズ一式で、ニキロ以上は荷物を減らせます。

 最近はスマホのカメラもそこそこ使えますし、大抵の人はコンパクト型のデジカメも持ってくるでしょうけど、バイト代がはいることをあてこんで、ちょっとだけ良いカメラを買って持っていくことをおすすめします。山は被写体の宝庫ですし、僕も、ちょっと時間が空いた時にカメラを持って散歩しながら写真撮影っていう過ごし方が大好きです。写真を撮るっていう目的を持って歩くと、普段見過ごしていたものに目がいったり、ちょっとした発見があったりするので、とても楽しいですよ。なんちゃって写真家気分で、とっておきの風景を切り取ってみるのも、山で暮らす中での楽しみの一つだと思います。お勧めは、エントリークラスのデジタル一眼レフか、女性ならレンズ交換式のミラーレスですかね。できれば、レンズは広角寄りの標準ズームと300ミリクラスの望遠ズームの二本あるといいですね。スナップ写真中心なら、パンケーキレンズ一本でもいいかも。

 実際、黒部源流域なんかは、山小屋に出入りしている写真家も多いですし、オーナー自身が有名な写真家だったり、小屋番さんも下界で写真展を開いていたりと、何かと山と写真は親和性が高いのです。まあ、そこまでいかないまでも、一夏撮りためた写真を、フォトブックなんかにまとめて、誰かにプレゼントなんってのも喜ばれるかもですよ?

2013年5月30日木曜日

北アルプスの梅雨



 みなさん、こんにちは! お久しぶりの、はる@です。ついに関東地方まで梅雨入りしてしまいました。湿気のせいか、ギターのネックが微妙に反ってしまい、6弦のビビリ音が気になる今日このごろです。もう購入してだいぶたつので、弦も張り替えないといけないな。ずっと、ベース弾きだったんで、あまり湿度とか気にしたことなかったんだけど。アコースティックギターはけっこう神経質ですね。

 話はかわって、北アルプスでの梅雨の話をしましょう。でも、こればっかりは下界と一緒で毎年違うんですよね。7月中旬までは、しとしと降る感じで、カッパを着て、登山道整備にでかけることも多いのですが、旧海の日(7/20)前後であがることもあれば、7月いっぱい雨ばかりの年もあります。まあ、だいたい8月上旬は晴れてるイメージがあるけれど、お盆頃にはそろそろ朝晩は秋の気配なので山の夏はほんとうに短いんですよね~。もっとも、その時期が一番忙しい時期でもあるので、スタッフはそれどころではないのですが・・・

 そういえば、今年の高天原行きは、7/12~8/19(7/12~7/15はたぶん太郎平小屋で手伝い)までで、一旦東京に帰ってきて、再度、9/13~9/23まで9月の連休をお手伝いに行くという変則的なスケジュールになりました。もし、これを読んでいて、来られる方がいましたら、ぜひ、一声おかけください。別に経営者でもなんでもないので、たいしたことはできませんが、「インクノットでみました」と言っていただければ、ビールくらいはご馳走させて頂きます。時間があれば、ふふふな所にも、ご一緒できるかもしれませんしねw

 今年は、春になってから、沢登りのスクールやら机上講習会に通っています。クライミングの基礎から初めて、秋には実践デビューの予定です。 写真は、先週5/23に、高田馬場のカモシカスポーツ本店であった、山岳ガイド「風の谷」を主催する山田哲哉さんの沢登り講習会の受付での様子(奥でサロペット着てるのが山田氏)。実地講習とはまた違って、沢登りの歴史から始まって、具体的な道具の話まで、一時間半ほど楽しませていただきました。平日の夜だったけど、15人くらいは集まってたかな。なんだか、僕は水と縁があるのか、趣味の渓流釣りも、ジムでの水泳も、はじめて20年以上続いています。山登りも、沢のほうに行くのは必然なのか?

 でも、この山田さんっていうガイドさんは、4年前くらいに、冬に岐阜側から黒部五郎岳に登ろうっていうツアーを主催して、確かしょっぱな大雪で、首上ラッセルになり、動けなくなって救助ヘリ呼んで方なんですよね。なので、逆にどんな人なんだろうと興味津々だったのですが、実際お会いすると、とても感じの良い、話の面白い方でした。イメージとしては、「もし、スガシカオが山岳ガイドになったら?」っていう感じかなw

 実際、沢登りのガイドもされていて、そこでも、特に完登することは目的としていない様子で、ちょっと無理そうな参加者がいれば、途中で引き返してくることも多いそうです。目的よりも過程をみんなで楽しもうという姿勢のようで、それはそれでありかなと思いました。いわゆる、旅行会社の百名山系の登山ツアーというと、お天気悪くても、とにかく無理してもスケジュールをこなすという、結構、山小屋スタッフとして見ていてもつらそうなイメージもあるのですが、個人のガイドさんのツアーとなると、いかに一緒にいて楽しかったかというのが大切な売りの一つなんでしょうね。じゃないとリピーターさんもこないもんなあ。そういえば、同じ、東京中央線沿いの生まれなんだよな、この人。

*このコラムとは関係ないのですが・・・

 お世話になってる、南アルプスの鳳凰小屋で、アルバイト募集中のようです。毎年すぐ決まるんだけど、今年は「アベノミクス効果」もあって、ちょっと事情が違うのかな? お勧めの小屋です。まずは

・水がすごい! この山域には甲斐駒の麓にサントリーの白洲ウイスキー蒸留所もあって、とにかく水がうまいのです。トイレも、バイオトイレになって、とても清潔!女性にもやさしいです。

・森もすごい!珍しい花や植物のオンパレードです~、山菜キノコも、うふふ・・・

・オーナーがこれまたすごい! オーナーの細田さんは、有名な動物写真家でもあり、植物・昆虫学者でもあります。山のいろいろなあれこれを教えてくれます!南アルプスの生き字引です。

・小屋番もすごいよ! 小屋番の宇佐美さんは、若手写真家としても活躍中!適当に遊んであげてくださいw

・ロケーションがすごい! 稜線まですぐなのに、小屋は綺麗な森に囲まれています!目の前に川も流れていて、水の音に包まれています。

・観光地化している山小屋もたくさんありますが、ここはその対極にあるような小屋です。ぜひぜひ、体験してみてください!

2013年4月22日月曜日

FAQ





 いくつかインクノットに寄せられた質問もあるようなので、基本的なことをFAQ的にアドバイスして行こうかと思います。

⑴お金について:いくら位お金は持って行けばいいの?

 基本的には食費込みか、いくらか食費を取られるにしてもバイト代から差し引かれるだけなので、普通に働いている分にはお金はいっさいかかりません。なので用心のため(着いて数日で小屋番と大喧嘩して、バイト代ももらわないうちに即下山とか、少なからず見てきていますので・・・)に帰りの交通費+αくらいあればいいのですが、自分用に、売店で売っているお菓子やお酒なんかを買ったり、他の小屋に遊びに行って、おみやげのバッジや手ぬぐいを買ったりすることもあるので、その分、多少多めに持っていくといいかと思います。自分の小屋の物なんかは、ツケで購入して、後でバイト代から引いてもらえる場合もあるので、現金としては必要ない場合もあります。小屋によってやりかたも違うので事前に確認しておいた方がいいでしょう。   自分にとって生活に必要なもの、お金を使ってしまいそうなもの、そしてそれの山での調達方法(or 自分で担いでいくのか、ヘリであげてもえるのか、小屋で買えるのか)に関してはあらかじめ考えておかないといけないかもしれません。あるグループでは、頼めばヘリの荷揚げの時にお酒やたばこを揚げてくれますが、別のグループでは個人の荷物はヘリでの荷揚げ禁止のところもあります。お酒も、毎晩、晩酌用に売店の飲み物から一本無料で選べる小屋、小屋番さんが、自腹でバイトの分までビールを揚げてくれている小屋等、様々ですが、私のように毎晩飲みたい人は、ヘリでの荷揚げの時に、個人用のお酒も上げてくれるところがいいでしょうね。あ、バイト代はだいたい最終日に、現金払いの場合が多いですが、あとで銀行に振込っていう小屋もあります。そういえば、GWの鳳凰小屋でのバイト代を財布もろとも、帰りの電車で紛失してしまったこともありました。この時は十万弱でしたが、数ヶ月のバイト代となると、結構な額になるので、バイト代の入った封筒は厳重管理してくださいね。

⑵休日について:休みをとって、山を歩いたりできるのか?

  最盛期だけの短期バイトの人は、なかなか休みはとれないかもしれません。なにせ、みんな忙しくて一杯一杯な感じなのです。中期以上の人は交代でまとめて4-5日くらいは取れると思いますが、8月末か、9月に入ってちょっと暇になってからかな。微妙なのは1ヶ月くらいの人で、私もそうなんですけど、予約の状況を見て「この日はお客さん少ないので半日位、山を歩いてきていいですか?」とか交渉してみるといいですよ。でも、たいていはその小屋なりのやり方があって、朝早くでた人(早番)は午後長く休めるとかその小屋なりにうまくローテーションを組んで運営しているはずです。でも、初めての小屋で一ヶ月くらいだと、慣れるのに一週間、最盛期の二週間のバタバタが終わるともう下山まで一週間ですから、あっという間なんですよね。それより、バイトはバイトと割り切って、帰りにのんびり縦走して帰るとか、紅葉の時期に居候として遊びにくるとかのほうがいいんじゃないかな?はじめての所なら、特に遠出しなくとも、小屋周辺で休み時間にうろうろするだけでも結構面白いものですよ。僕は岩魚釣りに行くか、カメラ持ってぶらぶら散歩するのが好きな休憩時間の過ごし方です。

⑶お風呂や洗濯について:あまり不衛生なのはちょっと困るという方

  かなり高所にある小屋でも、それなりの小屋なら、従業員用のお風呂かシャワー、そして発電機で発電しているところは洗濯機もあるのが普通です。しかし、だいたいどこも、お風呂はあっても、入れるのは週2回程度。洗濯は発電機がまわっている朝か晩、手の空いた時にささっと済ませる感じです(携帯なんかの充電も発電機がまわっている間にすることになります)。ただし、水を雨水だけに頼っている所はどちらも無いに等しい場合もあります。風呂といっても、お湯を沸かして、タオルで体を拭くだけのところもありますし、洗濯にもあまり十分に水は使えない小屋もあります。ただ、こういう厳しい条件の小屋は眺望が素晴らしかったりもするのですが。ここら辺が気になる人は、最初に小屋に確認しておいたほうがいいでしょう。条件は小屋によってまちまちなので。例えば高天ヶ原山荘はお風呂までは歩いて片道15分程かかります。しかし、硫黄系の白濁した、とてもいい温泉で、露天風呂で毎日お湯につかれます。僕は雨の日でも傘さして入りにいきます。そのかわり発電機がないので洗濯はバケツで手洗いになります。でも、水は湧水が豊富なので、洗濯の水に困るということはありません。そうそう、通常、洗濯用の洗剤や、石鹸、シャンプーは小屋に備え付けであります。

⑷下界の情報や連絡方法:テレビとか見れるのですか?携帯電話はつながるの?

 これまで働いてきた小屋はほとんど黒部原流域の小屋ばかりですが、意外にもテレビがないのは高天ヶ原山荘のみです。今は、発電機があって、衛星のアンテナさえあれば、衛星放送はどこでも映りますからね。お天気の情報なんかはやはりわかりやすいですし、最近はピンポイントの気象情報も衛星テレビで得られます。だいたいどこの小屋も談話室や玄関なんかにテレビを設置していて、お天気情報を流しっぱなしにしています。まあ、従業員はゆっくり見る暇はないですけど、オリンピックとかワールドカップとかの結果は、やはりみんな登山中でも気になっているようです。携帯に関しては、山岳エリアの電波基地等、だいぶ改善されてきてはいるようです。たとえば、太郎平小屋は、最近は普通にドコモの携帯は使えますし、双六小屋、黒部五郎小舎あたりでも、ちょっと裏山に登ったりすると通じる場所があったりします。裏山にメールしに行く人に自分の携帯をわたして、一緒にメール受信してきてもらったりとかはバイト同士で日常的にやっています。なので、これはキャリアによっても違いますし(たいていは山ではドコモが一番通じやすいですが・・・)、あらかじめ確認するしかないでしょう。どうしても、連絡を密にとらないといけないなら、開発の進んだ立山方面の小屋とか、基地局のある常念岳や槍ヶ岳あたりの小屋にするという選択もあります。電波の届かないところでは、緊急の場合は、小屋の無線で下界の事務所に連絡してもらい、かわりに連絡とってもらわないといけません。その点、大きな小屋ならば、たいてい衛星電話がありますので、それを使わせてもらえるので安心です。

その他

その他、ご質問等ございましたら、気軽にコメント欄に書き込んでいただければ、「虎の巻」のほうに順次書き込む予定です。

  今日の写真は、ここ4年程山小屋のバイトの時には必ず持っていっている防寒着。ダウンのベストの上にのっかっているのが、ノースフェイスの同じアコンカグアシリーズの長袖のダウン。軽量で暖かいので重宝してます。山小屋での気温っていうのも、初めてこられる方にはわからないことの一つになるかと思いますが、北アルプスの稜線上の小屋だと、だいたい標高2400メートル以上の所にあるので、一般的な計算で標高100mごとに0.6度気温が下がるとすると、標高0メートルの所より、小屋は15度程度気温が低いことになります。都会の様にヒートアイランド化はしていないですし、放射冷却も厳しいので、暖かくなる海の日あたりから、お盆まででも、気温は冷え込むと朝は5度くらいまで下がります。また、八月上旬でお天気がよければ、昼間は20度くらいまで上昇することもあります。ただ、低気圧が来て、しとしと雨が続いたりすると夏とはいえ日中も気温が低いままで、最高気温10度程度のこともありますので、下界の真冬並みです。なので、フリースの上に羽織る何がしかの防寒着は持っていったほうがいいです。7月上旬やお盆過ぎはさらに冷え込み、当然、夏なのにストーブなしでは暮らせません。

2013年4月2日火曜日

今年も高天原山荘へ



 こんにちは~、はる@です。もう4月、昨日から新年度に入りました。今年の東京の桜は、もう二週間も咲き続けているのですが、さすがに今日の雨で散ってしまうのかな。いやはや、長い間、楽しませていただきました。今年は三回も花見に行ってしまった。

 そうそう、今年の夏なんですが、昨年同様、高天ヶ原山荘に行くことに決めました。いつものように、短期バイト、約一か月滞在の予定なのですけど、募集状況によっては、6月末から8月末までの中期のバイトになるかもしれません。短期と中期ってどう違うの? っと、今年初めて山小屋でアルバイトをしてみようって考えてる方は思うでしょうけど、たとえば、高天ヶ原山荘を例に説明すると、かなりの違いがあることがわかります。たとえば入山時期と登山道の状況。

 短期だと、たいていは忙しくなってくる海の日直前に入山することが多く、今年だと7/15が海の日で月曜日。この週末の混雑が予想できるので(お天気によっは、期待はずれで誰も登ってこなかったりしますが・・・ ) 13日の土曜日に登って来てくれる?っていう話になりそうです(金曜は平日なので、まだ登山口までのバスの運行がないので)。太郎平小屋で、その週末お手伝いして、週明けに高天原まで移動という感じになるのかな。もう、夏山ですし、特に危険な所もなく高天原山荘までたどりつけるでしょう。行ってしまえば、働く環境はすでに整っているので、一か月間がんばるのみです。すでに小屋はお客さんで混雑しはじめているので、いきなり本番体制です。

 では、中期のアルバイトだとどうでしょうか?中期だと6月末の入山になるのですが、7月中旬過ぎの入山とは山の状況が大きく違います。そう、まだまだ北アルプスの特に北面や谷には、雪がふんだんに残っているのです。この、7月上旬というのは、この残雪の最後の雪解け時期になります。太郎から高天ヶ原山荘までは、いくつもの谷を越えていかないといけないのですが、谷にかかった、崩れやすい残雪のスノーブリッジを何度も通過して行かないといけませんし、まだ橋のかかっていない川も渡っていかないといけません。結構大変な道のりなのです。そして、なんとか小屋にたどり着いたら、男衆はしばらくは、草刈り機やチェーンソウ、燃料のガソリンなんかを背負って、登山道整備に山をかけめぐります。そのほか水源も確保しないといけませんし、川に橋も架けないといけません。まあ、まだ人っ子一人いない山を歩き回って、お昼に、まだ雪の残る雲の平を眺めつつ食べる、おにぎりの美味しさといったら・・・もう最高なのですが(笑)。

 まあ、これは極端な例かもしれませんが、すでに環境が整った上での、忙しい時の助っ人としての、短期バイトと、その他小屋や登山道の諸々のことにもかかわる中期~長期のバイトとでは、山小屋での仕事に対する感じ方も違ってくるように思います。

 今日の写真は、今年、山に持っていこうとおもっている電子機器。AppleのiPad miniとSONYのGPS。昨年までは10インチ液晶のiPad だったのですが、ちょっと重いので、今年からはmini君にしようと思います。iPad等のタブレット端末がいいのは、バッテリーの持ちが圧倒的にいいこと。10時間は裕に持ちますから。これに、音楽や小説、漫画、映画や語学の教材なんかをこれからばっちり仕込んで持っていきます。山小屋では、お天気の具合でぽかっと時間が空いたりすることもあるし、寝る前のちょっとしたプライベートな時間に楽しめるものがあると息抜きにもいいのです。小屋にはどこも小屋番さん、代々のバイトや、お客さんが置いて行った本がぎっしり詰まった読書コーナー的なものがあるので、初めての小屋では結構それだけで楽しめるのですが、たいてい一年目で読みつくしてしまいますので、3年目ともなると自前でいろいろ用意することになります。今はスマートホンも普及しているし、みなさんも使い慣れたスマホにお気に入りのものを入れて持っていくといいと思いますよ。昼間は小説を読むか、語学の勉強。雨の休日は映画、仕事終えてから漫画ってのが僕のパターンです。昨年は毎晩、寝る前に「荒川アンダーザブリッジ」を読んでたっけ。

 あ、そうそう、これを読んでいる方も、もし今年、高天原に来ることがあったら、ぜひぜひ声をかけてくださいね。

2013年3月25日月曜日

山とインターネット



 こんにちは!はる@です。桜が満開ですね~ この時期は、地元の中野も桜で有名だし、普段、自転車で走っている、善福寺川や、神田川沿いも延々と桜並木だし、毎晩行くジムの前にも桜の大木と、この時期は桜づくしの毎日です。どんだけ、日本人は桜好きなんでしょうか(笑)。

 今日のお題はインターネットと山ってことなのですが、おそらく、このインクノットのサイトにたどり着いて、このページを見ている人も、ネットで「山小屋 アルバイト」とかで検索してきている人が多いのではないでしょうか? それまでは、登山雑誌等の募集広告を見て、バイトに応募っていう人が圧倒的に多かったんじゃないかとおもいます。というか、それしか情報がなかったしね。そのほか登山コースの情報とか、道具のこととか、本や雑誌、口コミで情報を得ていたのが、誰でもネットに簡単にアクセスできるようになり、個人のHPやブログ等での情報発信が活発になるにしたがって、たいていのことはネットで検索すれば情報を得られるようになりました。

 これは、登山客側ばかりではなく、山小屋からの情報発信の仕方もだいぶ変化して、この十年くらいで、ブログでの写真つきの日記形式での情報発信から、最近では、FacebookやTwitter等もまじえての小屋と登山客との情報のやり取りもだいぶ盛んになってきています。僕の知っているところでは、北アルプスの太郎平小屋はフェイスブックを活用しているし、南アルプスの鳳凰小屋はHPをベースにして、ブログとTwitterも併用して、効果的に情報発信しているようです。特に、珍しい花々で有名な鳳凰小屋では、その時々に見ることのできる花の紹介もブログでしているので、興味のある方はのぞいてみたらいかがでしょうか? あそこはそれこそ週替わりで見ごろの花がかわっていくので、とても役に立つとおもいます。

 今日の写真は、現在使っているトレッキングポール、ブラックダイアモンドのディスタンスというモデルを撮っただけなんですが。実はこのポールにもインターネットが関係しているんです。Lekiにかわって、すっかりトレッキングポールのスタンダードになった感のあるブラックダイアモンド。特にこのモデルは、テントのポールのように、関節ごとに折りたためるので、非常にコンパクトに収納できて便利なのですが、唯一不満だったのが、スノーバスケットが取り付けできないこと。もともとは、写真左下の石突きがついていたのですが、トレッキング用の小さなバスケットが一体化されていて、交換できないタイプでした。なんとか、このポールにスノーバスケット付けられないかなーっと、なんとなくネットで検索したところ、同じようなことを考える人はいるもので、しかもその方は自分で実践して、ブログで、その方法まで写真つきで公開していました。

 要は、ブラックダイアモンドから、バスケットを交換できるタイプの石突きを入手して交換するだけなんですが、その取り外し方法が肝で、この石突き、熱で溶けるタイプの接着剤でポールの先端に固定されていて、これを取り外すには鍋で3分程度、ポールをぐらぐら煮込むという作業が必要でした(笑)。こんなん、情報ないとわからないしねえ。山に関してはもちろんですが、ほかにも、写真や自転車とか、フライフィッシングとか、どちらかというとマニアックにはまりがちなタイプの趣味でも、様々な裏ワザ&レア情報がネットで得られる時代になりました。

ちなみに、このブログの解析ページをみてみると、このページにアクセスしているのは、ウインドウズパソコンが60%、アンドロイドのスマホが15%、アイフォンが14%、マックが7%、iPadが2%だそうです。そこのあなたも、電車の中でスマホから見てたりしてませんか?

2013年3月4日月曜日

最近の足元廻り



こんにちは!はる@です。寒かった今年の冬も、先日、春一番も吹いて、やっと日差しも春めいてきました。僕は山は、今年に入ってからはスノーハイクに、奥多摩と北八ヶ岳に行ったのみ。三月中旬までは、仕事でいっぱいいっぱいの状態ですが、ぼちぼち本格的に再開しようと思っています。最近は、簡単なウエイト・トレーニングの道具を一式買い込んで、家で毎日軽く筋トレをするようになりました。ジムではもっぱら泳いでばかりいます。

 そういえば、山小屋アルバイトもだいぶ募集がきているようですね。はじめての方は不安で一杯でしょうけど、大自然の懐でひと夏過ごせるというのは、とてもいい経験になるとおもいますよ。そういう僕も、今でこそ通いなれた小屋ばかり行っていますが、最初の数年は結構不安だらけだったっけなあって、実は今でもそうなのですが、入山前っていまだに、気が重いというか、行けば楽しいのはわかってるのに、なぜか気が進まない(笑)。きっと生活環境ががらっと変わってしまうので、なんとなく気構えちゃうんだろうな。そうそう、山小屋にもっていくものは人それぞれだし、実際忙しくってそれどころじゃないことも多いのだけれど、自分なりにちょっとした時間を楽しく、有意義に過ごせる何か?をもっていかれるといいかも。それはiPadかもしれないし、ハーモニカかもしれないし、語学のテキストかもしれない、そんな何か。

 写真は、最近使っている、雪山用の靴とアイゼンです。登山をはじめてから、自分の足に合うということもあって、イタリアのスポルティバの登山靴を十数年来使っていたのですが、数年前から、低山歩き用にトレール・ランニング用のローカットのシューズをちょこちょこ履きはじめ、これはなかなかいけるな~っと実感があったので、本格的にトレラン用の靴に乗り換えることにしました。厳冬期の氷壁などは登る予定もないので、ランニング用で十分というか、非常に軽快で快適なことがわかった。そうそう、今年の山小屋バイトのために初めて登山靴を買うなんっていう人もひょっとしているかもしれないけれど、実際一万円台のこんな靴で十分ですよ~

 この靴は、モントレイルのミッドカットモデルで、靴底は一般的なビブラムソールよりはるかにグリップもいいし、衝撃吸収性も抜群。常に進化し続けているランニングシューズからの技術的なフィードバックがあり、様々な工夫がされている。防水も、この靴はゴアテックスではなく、アウトドライというシステムで、ゴアテックスのように、靴下状のものを内側に縫い付けるのではなく、防水・透湿の層を外皮の内側に、直接溶着させているので、従来のゴアテックスタイプの靴のように、外皮とソックスの間に水がたまることがなく、濡れてもまったく重くなることがない。

 ただし、あくまでランニングシューズなので、防寒対策はまったく施されていないから、僕はこの靴に冬に自転車の練習で使う、ネオプレーンの防寒カバーをつけて雪山で使っている。これで、足が冷たく感じられたことは今のところない。ただ、やはりランニング用ということで、靴底が柔らかめなので、ちょっと特殊なアイゼンをつけている。

 KAHTOOLA KTS Crampons / カトゥーラ KTSクランポンというアイゼンで、ちょっと爪自体は薄めで華奢なつくりだけれど、スノーハイクや、冬季のトレランのレースで使用するためのアイゼンらしく、よくしなる特殊な構造になっている。ベルトも、つま先部分と、足首で独立して締めるようになっていて、通常のアイゼンのように、前後でぎゅーっと締め付けるタイプではないので、多少靴底のやわらかい靴でも、しっかり張り付いてくれる。このシステムだと、片足で靴(400g)+アイゼン(250g)+カバー(30g)=トータル(680g)と足さばきも軽快になり、冬でもすっかり登山靴の出番がなくなってしまった。

 よく、山を始めたばかりの女性が登山用品店に薦められて、5~6万もするようなごっつい登山靴を履いてたりするけれども、あれもどーかと思うなあ。何十年も使える革の登山靴は愛着もわくし、いいと思いますけどね。

2013年2月3日日曜日

今年はどこに・・・

 みなさん、こんにちは!はる@です。早いもので、2013年ももう二月ですね。東京も大雪が降ったりで、例年より寒い冬でしたけど、ここ一週間くらいで、だいぶ春の香がしてきました。そろそろ僕も今年はどこにいこうかな~っと、考え始めているところです。今年は3月からクライミングと沢登りのスクールに通う予定にしていて、それまではあまり山の話題もないので、上の「山小屋アルバイト虎の巻」に手を加えつつ、最近使っている山の道具の話でもしてみようかと思っています。

 今日の写真は、高天原山荘の前に広がる湿原の写真。椅子に座って、お二人でお茶をいれて飲んでいるところを、いい感じだったので、お願いして撮らせていただきました。なんでこんなところに椅子が置いてあるの?って思うかもしれませんが、実はこの近くに足湯スポットがありまして、そう、温泉が沸きでているところがあって、そこで足湯するための椅子なんですが、お客さんにはもちろん内緒です(笑)